治験とは
「治験(ちけん)」って言葉を聞くけど、よくわからない
「治験」という言葉、難しく感じますよね。
ここではできるだけわかりやすく説明してみます。
治験とは
人を対象として、薬や医療機器など、病気の予防・診断・治療にかかわるいろいろな医療手段についてその安全性や有効性などを確認するために行われる試験のことを「臨床試験」といいます。
治験とは、主に製薬企業が新薬として国の承認を受けるために実施する「臨床試験」のことです。
- 治験は製薬会社が実施する企業主導試験が一般的ですが、医師主導で行う「医師主導治験」もあります。また、「医療機器を対象とした治験」も存在します。
「治験」を行なうためのルール
治験に関わる製薬企業、病院、医師はこれらのルールを遵守し、治験に参加していただくみなさまの人権と安全を最優先に考え、治験を行います。
患者さんの人権と安全を最優先に考え、治験が適切に行われるために「GCP」で決められていること
- ・治験の内容を国に届け出ること
- ・治験の内容をあらかじめ審査すること
- ・同意を得た患者さんのみを治験に参加させること
- ・重大な副作用が出た場合は国に報告すること
- ・製薬企業は治験が適正に行われていることを確認すること
「治験」の流れ
「治験」を中心に医薬品の開発の流れをもう少し詳しく見ていきましょう。
新しい薬ができるまでには、10年以上の期間と様々なプロセスを踏みながら、慎重に進められます。
「臨床試験(治験)」3つのステップ
01健康成人への投与
フェーズ1
はじめて人に投与するので、どのような副作用がでるか未知の部分があります。フェーズ1では患者さんではなく、主に少数の健康成人を対象にして、安全性を確認します。
はじめて人に投与するので、どのような副作用がでるか未知の部分があります。フェーズ1では患者さんではなく、主に少数の健康成人を対象にして、安全性を確認します。
02患者への投与
フェーズ2
少数の患者さんを対象にした試験。「どのくらいの投与量が一番安全で効果が出るのか」を探っていきます。併せて、投薬の方法なども確認します。
少数の患者さんを対象にした試験。「どのくらいの投与量が一番安全で効果が出るのか」を探っていきます。併せて、投薬の方法なども確認します。
03検証試験
フェーズ3
治験薬が患者さんにとって本当に有益なものかどうか多数の患者さんを対象にした検証試験を行ないます。他にも長期間投与した場合、特定の患者さん(高齢者や小児)を対象にした試験なども行われます。
治験薬が患者さんにとって本当に有益なものかどうか多数の患者さんを対象にした検証試験を行ないます。他にも長期間投与した場合、特定の患者さん(高齢者や小児)を対象にした試験なども行われます。
このように様々な角度から確認を重ね、安全性と有効性が認められて、ようやく新しいお薬が誕生します。
「治験」参加の意義
世の中には数えきれないほどのお薬の種類が存在します。これらのお薬は全て治験を行ったうえで、患者さんの日々の治療に使用されています。
新しい医薬品の候補である治験薬が安全で効果があるかどうかを判断するためには最終的に人に対して試験を行う必要があり、多くのボランティアさんに参加していただいています。
病気の治療のために参加する方や、人々が健康で過ごすことが出来るよう医学の発展のために参加される方、人それぞれの想いはありますが、お薬が誕生するには、世界中でこのような想いをもったボランティアさん達によって支えられています。
そして今なお、お薬で治療する選択肢がない病気も多く存在しており、これからもボランティアの方のご協力と支えのもとに医療が発展していくことになります。
新しい医薬品の候補である治験薬が安全で効果があるかどうかを判断するためには最終的に人に対して試験を行う必要があり、多くのボランティアさんに参加していただいています。
病気の治療のために参加する方や、人々が健康で過ごすことが出来るよう医学の発展のために参加される方、人それぞれの想いはありますが、お薬が誕生するには、世界中でこのような想いをもったボランティアさん達によって支えられています。
そして今なお、お薬で治療する選択肢がない病気も多く存在しており、これからもボランティアの方のご協力と支えのもとに医療が発展していくことになります。
「治験」に参加する上で知っておきたいこと
治験に参加する前に知っておくと、より参加しやすいことを説明します。
治療費の軽減
治療に関する費用は製薬企業が負担します。その他、初診料など一部が参加者の負担となりますが、治験参加中の治療費は軽減される可能性があります。
負担軽減費
治験参加中、治験薬の安全性・有効性の評価のためデータ収集を行ないます。そのため決まったタイミングで来院していただくことがあり、この際にかかる交通費などを負担軽減費として患者さんにお渡しする試験もあります。
インフォームドコンセント
治験参加にあたって、医師は患者さんに治験の目的・方法・期待される効果・予測される副作用などの不利益・治験に参加されない場合の治療法などを文書で説明し、文書による患者さんの同意を得なければなりません。また、患者さんは一度同意した後でも、いつでも同意を撤回することができます。
プラセボ(偽薬)
治験薬の評価を正しく行なうために、プラセボ(偽薬)や既存のお薬を比較対象とした検証試験を行ないます。
どちらの治療群にあたるかは無作為に決められるので、治験を行う医師も患者さんも事前に知らされることはありません。
治験参加者の個人情報保護
治験に参加された方のデータは、病院から製薬企業に渡り、治験薬の評価とそのあとの新薬の承認申請等にも使用されます。ただし、集められたデータから患者さん本人が特定されないよう識別コードに置き換えて管理されます。
また、治験に係わる人たちはすべて患者さんの情報について守秘義務を負っており、関連する法律も遵守します。氏名や住所などプライバシーにかかわる情報が他人に洩れることはありません。
時代の流れに沿った「新たな治験」
従来の治験
- ・来院が必須
- ・参加したくても近くに病院がない
- ・社会人の方の参加が難しい
- ・病気の状態によっては来院が困難
新たな治験「分散型臨床試験(通称:DCT)」
オンライン診療や訪問看護、様々なITツールの活用
↓
来院することなく、「治験」に参加できる
この分散型臨床試験(DCT)は、日本も含め、世界各国で普及率が上がっております。
「チケモ」でも、積極的に取り入れ、みなさまのお力になれるよう努めます。
「チケモ」でも、積極的に取り入れ、みなさまのお力になれるよう努めます。
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